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2024年9月号

ニューストピックス


■中小企業の特許出願件数が増加(特許行政年次報告書2024年版)
■知的財産活動に取り組む中小企業の事例集を公開(特許庁)
■「知財取引ガイドライン」を改正へ(中小企業庁)
■東宝とバンダイナムコが新キャラクターなど共同開発

●中小企業の特許出願件数が増加(特許行政年次報告書2024年版)

特許庁は、知的財産をめぐる国内外の動向などを取りまとめた「特許行政年次報告書2024年版」を公表しました。

https://www.jpo.go.jp/resources/report/nenji/2024/index.html

報告書によると、日本国特許庁への特許出願件数は、2020年以降、横ばい傾向でしたが、2023年は前年比3.6%増の300,133件となりました。意匠登録出願件数は31,747件、商標登録出願件数は164,061件でした。
また、国内中小企業の特許出願件数をみると、2023年は前年比約1.4%増の40,221件となり、09年の統計以降、初めて年間4万件を超えました。これは、特許などの知的財産を経営戦略上の重要な経営資源として位置づけ、積極的に活用している中小企業が増えている状況を示すものといえます。

●知的財産活動に取り組む中小企業の事例集を公開(特許庁)

特許庁は、知財活動に取り組む中小企業を紹介する「知財活動事例集~中小企業の舞台裏~」を公開しました。

https://www.jpo.go.jp/support/example/kigyou_jireii2024.html

事例集では、知財活動を「知財創出の仕組み」「見える化」「権利化」「侵害対策」「海外展開」など14種類に分類し、それぞれの事例を紹介しています。業種や活動内容など多様な全国14社の中小企業について、その背景や考え方を紹介。また、特許や商標の権利化だけでなく、見逃しがちな自社の強みを発見・整理し、それを最適な手段で守り、事業活動に活用していく視点でも、まとめられています。

●「知財取引ガイドライン」を改正へ(中小企業庁)

中小企業庁は、大企業が知的財産権上の責任を、中小企業に一方的に転嫁する行為(責任転嫁行為)を防止するため、「知的財産取引に関するガイドライン」を改正する方針です。

https://www.meti.go.jp/press/2024/07/20240731001/20240731001.html

中小企業庁では、「知的財産取引に関するガイドライン」を策定するとともに、知財Gメンによるヒアリング調査を実施していますが、このほど、知財Gメンによる調査の中で、発注者への納品物について、第三者との間に知財権上の紛争が発生した場合に、発注者が例外なく受注側の中小企業にその責任を転嫁できる可能性のある契約が締結されている事案を確認しました。  
中小企業庁は、第三者の知財に対する侵害があった場合、発注者から中小企業への「指示」は、口頭での指示や情報提供のような正式な書面によらない形式でも、発注側の責任を問えるよう、ガイドラインを改正する方針です。

●東宝とバンダイナムコが新キャラクターなど共同開発

東宝は、バンダイナムコホールディングス(HD)と資本業務提携したと発表しました。両社で新たなキャラクターやコンテンツといった知的財産(IP)を共同開発し、国内外で展開する方針です。

https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS05040/04264691/376e/45e0/87e5/c26ea4a48fc2/140120240717550613.pdf

東宝は映画「ゴジラ」をはじめとした世界的なIPを保有し、映像作品の制作に強みがあります。一方、バンダイナムコHDは玩具やゲームなどを通じ、フィギュアやゲームなど、IPを活用した商品やサービスの展開を得意とし、国内外に販売拠点を持っています。両社は互いの強みを生かし、既存のキャラクターから派生した商品展開ではなく、オリジナルのIPを共同開発する方針です。東宝はバンダイナムコHDの発行済み株式総数の0.13%にあたる83万株、バンダイナムコHDも東宝の同0.25%にあたる46万株をそれぞれ取得しました。

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